クロストーク

多職種連携のリアル

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職種は違うけど、想いはひとつ。
若手スタッフが語る、錦海リハビリテーション病院の「リアル」

リハビリテーション専門病院での仕事は、実際どんな雰囲気なんだろう? 職種が違うスタッフ同士は、どうやって連携しているの? そんな疑問に答えるため、異なる専門分野で活躍する5名の若手職員に集まってもらい、カフェでリラックスしながら本音を語り合ってもらいました。 入職の決め手から、日々のやりがい、チーム医療のリアルな姿、そして未来の目標まで。錦海リハビリテーション病院の「今」が詰まったクロストークです。


取材日:2025.10.20 撮影協力:Goods&Cafeみっくす

 

参加者プロフィール

作業療法士/7年目
廣瀬 一成
松江総合医療専門学校 卒。新卒入職後、病棟を6年間経験し、現在はデイケアに勤務。
看護師/社会人7年目・入職2年目
米田 綾乃
東京の急性期病院で勤務後、当院入職。
言語聴覚士/3年目
西田 萌音
リハビリテーションカレッジ島根 卒。新卒入職。
理学療法士/2年目
益田 悠紀
大和大学 卒。新卒で入職。病棟を1年間経験し、現在は病棟とデイケア兼務。
介護福祉士/3年目
福田 紋加
YMCA米子医療福祉専門学校 卒。新卒入職。

 

Section 1

私たちが錦海を選んだ理由

― まずは、皆さんが数ある病院の中から当院を選んだ「決め手」を教えてください。

作業療法士/廣瀬 一成

廣瀬 : 僕は専門学校の時の恩師(現在は当院の訪問リハに在籍)に、「山陰で一番勉強できるところを紹介してください」とお願いしたら、錦海リハを薦められました。当院が認定資格の取得や最新機器の導入に積極的で、「ここでなら学べる」と言われたのが決め手です。

益田 : 私の母がデイサービスで介護福祉士をしていて、地域の利用者さんから「錦海はすごい病院らしいよ」という評判をよく聞いていました。学生時代に急性期病院の実習も経験したのですが、自分は回復期で働きたいと思っていたので、見学に来て「ここだ」と決めました。

西田 : 私も「学びたい」という気持ちが強かったです。出身が島根の益田市なので、広島県や近隣の病院も見学したのですが、ST(言語聴覚士)が1〜2名、多くても5名という所がほとんどでした。でも錦海は病棟だけで7〜8名もSTがいて。「STが多い所で、しっかり指導してもらいながら経験を積みたい」と思い、入職を決めました。

米田 : 私は少し経緯が違って、もともと母が訪問看護師をしていた影響で、在宅分野に興味がありました。東京の急性期病院で経験を積んだ後、結婚を機にこちらへ来たのですが、土地勘がない中での訪問看護は不安で…。在宅復帰に直結する「リハビリ病院」という分野があることを知り、ここを選びました。

福田 : 私はもともと「こうほうえん」で働きたいと思っていました。ただ、専門学校の目の前が錦海リハだったのに、ここが系列病院だと知らなくて(笑)。配属先として「錦海リハビリテーション病院です」と言われて、そこで初めて知りました。病院では介護福祉士として何をするんだろう?と、ドキドキしながら入職したのを覚えています。

 

Section 2

入職して感じた
「ギャップ」と「魅力」

― 実際に入職してみて、「想像通りだった」ことや、逆に「良い意味でのギャップ」はありましたか?

看護師/米田 綾乃

廣瀬 : リハビリの対象はご高齢の方が多いイメージだったんですが、入職してみたら10代の患者さんを担当することもあって。「この方の人生を左右するんだ」という責任感を、想像以上に強く感じました。

米田 : 急性期病院では、とにかく状態を安定させて早く退院、という流れ作業のような関わりも多かったんです。でもここでは、患者さんと2〜3ヶ月という長いスパンで関わります。驚いたのは、ベッドの位置を10cm単位で調整するなど、居室環境まで細かく考えること。急性期ではなかった視点が多く、責任の重さを感じながらもやりがいになっています。

益田 : 私は学生時代がコロナ禍ど真ん中で、実習が中止になったり、行けてもリハビリ室にしか入れなかったりしたんです。だから、現場でドクターがリハビリ室に入ってきて、セラピストと普通に話しているのを見て「すごい!」と驚きました(笑)。

西田 : 私が感じたギャップは、言語聴覚士としての専門業務だけでなく、ご家族との面談や、リハビリ担当者と看護師さんの意見が異なる時の「橋渡し役」のような調整業務も多いこと。自分の職域以外の知識(例えば介護保険のことなど)もたくさん勉強が必要で大変ですが、その分、視野がすごく広がったと感じています。

福田:病院では、学校で学んだケアプランとはまた違う、リハビリ的な視点での関わりや医療知識が求められます。毎日が勉強ですが、患者さんが在宅復帰していく過程を一番近くで支えられるのは、大きなやりがいです。

 

Section 3

多職種連携の「リアル」

― 当院の魅力として「多職種連携」をよく聞きますが、皆さんが日々感じる「リアル」を教えてください。

言語聴覚士/西田 萌音

廣瀬 : ドクターとの距離感の近さは、本当に自慢できるところです。実習先では、ドクターに声をかけるだけでもバイザーと綿密に打ち合わせが必要、という雰囲気でしたが、当院のドクターはすごく傾聴してくださるし、フラットに議論ができます。

益田 : カンファレンスでも、担当医以外の先生や、看護師さん、リハビリ担当者、皆さんがそれぞれの視点で意見を出し合って、多角的に患者さんを見ていますよね。

米田 : 急性期にいた頃は、リハビリ室に患者さんを送っても、実際どんなリハビリをしているか分からなかったんです。でも、ここはスタッフステーションのすぐ隣にリハビリ室がある設計で。 病棟で歩行練習をしている姿を見て「あんなに歩けるようになったんだ!」と実感できたり、リハビリの様子が近いからこそ、私たち看護師も「この方はここまで出来るんだ」と理解してケアの方法を変えたりできます。

西田 : 新人研修の時に、あの設計は意図的だと教えていただきました。

廣瀬 : 看護師さんや介護士さんがリハビリの進捗を知ってくれるから、「この人はここまで出来るから、介助方法をこう変えよう」と連携がスムーズになる。 

福田 : 私たち介護福祉士も、リハビリの視点を意識した「リハ的介助」を求められます。患者さんがどんどん良くなっていく姿を見ると、私たちの関わり方も良かったんだな、と実感できますね。退院後、ご自宅で困らないように排泄の方法を一緒に試行錯誤するなど、チームで取り組んでいます。

米田 : 食べられなかった方が経口摂取できるようになって退院されたり、車椅子だった方が歩いて帰られたりする姿をチーム全員で見届けられるのは、本当にやりがいです。

― 逆に、多職種だからこその難しさはありますか?

廣瀬 : 正直に言うと、連携での今の課題は、「介護福祉士さんの人手不足」。リハビリで獲得した動作を病棟でも続けてほしいのですが、介護福祉士さんが少ない中で「この介助方法でお願いします」と徹底してもらうのは難しい。人がいれば、患者さんの力を最大限に引き出せるのに、と歯がゆい時はあります。

福田 : 介護福祉士としては、リハビリ職から「リハ的介助(リハビリの視点を取り入れた介助)」を求められる一方で、日々の業務とのバランスに悩みます。本当はもっと患者さんと一緒に体操をしたり、レクリエーションをしたりしたいのですが、日々の業務に追われてしまうことも。やりたいことはたくさんあるのに、もどかしいです。

西田 : 他の職種が忙しそうな時、「手伝いたい」と思っても、職域の壁や上司への確認も必要で、すぐ動けないジレンマもあります。安全や専門性を守るためですが、もっと柔軟に協力し合える体制が作れたら…といつも思います。もちろん、診療報酬の仕組みも関係しているので簡単な問題ではないですが。リハビリの時間(単位)の使い方も含めて、もっと職種間で臨機応変にフォローし合える体制になれば、さらに良い医療が提供できると思っています。

 

Section 4

気になる「働きやすさ」

― ワークライフバランスについて、率直にお聞きします。休暇は取りやすいですか?

理学療法士/益田 悠紀

廣瀬 : 僕の部署は、めちゃくちゃ取りやすいです。希望休も有給も、体調不良の休みと別にしっかり使わせてもらっています。この前も年末年始に長期休暇をいただきました。

益田 : 私も、希望休が通らなかったことはないですね。

米田 : 看護部は調整も必要ですが、私も来月、結婚休暇と公休を合わせて新婚旅行に行きます! 年明けから師長に相談して、調整してもらいました。

西田 : 私も、3連休などは早め(3ヶ月前とか)に相談すれば取れています。子育て中のスタッフも多いので、お互い様という雰囲気で調整していますね。

 

Section 5

未来の仲間へ

― 最後に、皆さんのこれからの目標と、求職者へのメッセージをお願いします。

介護福祉士/福田 紋加

益田:
(目標)今は、研究発表に向けて準備中です。デイケア(生活期)と病棟(回復期)、両方の視点を持って、患者さんに合ったリハビリを提供できるようになるのが目標です。
(メッセージ)私は新卒入職でしたが、1年目、本当に0から100まで教えてもらえました。介入をビデオ撮影して先輩と振り返ったり、カルテの書き方一つとっても細かく指導してもらえたり。自己研鑽もサポートしてもらえるので、「学びたい」人には最高の環境だと思います。

福田:
(目標)私も、今後は施設(生活期)なども経験して、ステップアップしていきたいと思っています。
(メッセージ)病院での介護は、生活の視点だけでなく医療的知識も必要で、覚えることは多いです。でも、いろんな視点から学べる環境です。

西田 :
(目標)最近は失語症の会など、地域での活動にも参加させてもらうようになりました。訪問リハや通所など、院外の分野ももっと勉強していきたいです。
(メッセージ)錦海には、失語症や高次脳機能障害など、重度な症状を持つ方が「錦海だから」と信頼して来てくださることが多いです。そうした方々の社会復帰を支援できるのは、貴重な経験です。著名な外部講師を迎えての研修会も多く、学べる環境は揃っています。

米田 :
(目標)将来的には訪問看護に挑戦したいという思いは変わりません。在宅復帰までの道筋を、ここでしっかり学びたいです。
(メッセージ)急性期から転職される方は、医療機器の違いや、回復期ならではの急変対応の怖さなど、ギャップを感じるかもしれません。でも、目の前で患者さんが良くなっていく姿をじっくり見れること、一人ひとりと深く関われることは、何よりのやりがいです。

廣瀬 :
(目標)僕は病棟を6年経験して、今デイケアにいます。今後は生活期のリハビリを学び、できれば訪問リハも経験したい。その全てを知った上で、退院後の生活をしっかり見据えた「回復期のリハビリ」を実践できるセラピストになりたいです。
(メッセージ)当院は、VR機器やドライブシミュレーターなど、最新機器への投資も積極的です。学びたいという意欲さえあれば、それを存分に伸ばせる病院だと思います。

― 皆さん、本日はリアルなお話をありがとうございました!

 


 

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